吉川佳秀
この地に来てくれた人と一緒に考えていきたい!
- 五條市役所大塔支所長 吉川佳秀の思い -
介護と子どもたちの施設として
廃校小学校を生まれ変わらせたい
私は、大塔に赴任した時に、廃校になった大塔の小学校をどうしようかなと思っていました。
私は子どもたちがここを使ってくれたらいいなと思っていました。
また、高齢者施設にするという案はもともと地域の人からの要望でした。
そういったことを鈴木ゴリさんに相談したところ、その両方でやっていこうという話になりました。
現在、介護と子どもたちの発達支援の両方の事業を進めることで進行しています。
残念ながら、学校が閉鎖になったので、この地域で子どもの声はなくなりました。だから、子どもが暮らす大塔にしたいと思いました。
ゴリさんから森で子どもたちの教育や支援をしたい、森の学校をしたいという夢があると聞いたので、森なら大塔には沢山あるので、「それはできそうだ!」と思いました。
使えるところを色々な視点から見つけいくことで、子どもたちやここに住んでいる人たちにとってプラスになるように使えたらいいなと思っています。
それが今回のプロジェクトのスタートです。
都会の人は、何もないのがいいと言う。
この地に来てくれた人と一緒に考えていきたい!
個人的には、子どもの声を取り戻したいのが一番の想いなので、子どもさんがいらっしゃる家族が移住してくれたらいいなと思っています。
私たちこの地で生まれた人間の視点と都会で暮らしてきた人が見ている視点とは違うなあといつも思います。
何があるのと聞かれても、ここには山しかない。
私はここでの暮らしが当たり前過ぎてここの良さは実のところよく分からないです。
都会から移住して来た人は何もないのがいいと言います。
アピールするとしたら難しいですが、都会のような縛りがない、自由に山も行けるのが良いということです。
それがその人にとっていいなら、ぜひ、来てもらいたいと思います。
それぞれの視点や価値観がこの町をまた活気づかせてくれると思います。
地域によっては、山を使って地域おこしをするところもありますが、そのようなことは来てくれた人が選択したらいいと思っています。
もし、山を使って何かをするなら、木を使う場所を一緒に探しましょう。ここに住んで都会に働きに行くこともいいでしょう。
仕事を限定するつもりもないです。
仕事も生き方も住み方も自由です。
農業したいならそれでいいと思います。
この地に来てくれた人が考え、私たちはその人たちと一緒に考えていきたいです。
この町を守り続けた高齢者の方に、
子どもや若い人の声でもっと元気に暮らし続けてもらいたい
大塔の人口は250人で65%は後期高齢者です。
この人たちは災害などがあってもここに戻って来て暮らしています。
その人達は自分の周りだけでも守りたいというのがあり、大塔に残っています。
だから、その人たちを支援していきたいのです。
大塔はその人達に守られており、守られてきました。
その人たちに感謝の思いも強く、やはり未来を創っていく子どもたちの声を取り戻したいと思います。
そんな話をすると「活気が出るわ!」と言ってもらえるので、ここで暮らす皆さんのひとつの喜びになります。
そのために子どもを都会から来てもらう機会を作るのもいいでしょうし、地元の子どもが増えるようにしていくのもいいだろうと考えています。
初めは、たとえ10人くらいからでも、若い人の声が聞こえるようになったら、ここで暮らす高齢者の方々ははもっと元気になるのではないかなと思います。
今、住んでおられる方に何らの形で感謝をするという気持ちが私にはあります。
介護と子どもたちとのバランスを取ってこの想いに共感してくれる人と話をしたいです。