井筒由佳理
住み慣れた地域で暮らし続けるためのお手伝いを
- 五條市保健福祉センター次長 井筒由佳理の思い -
これまでの仕事について教えてください。
ある大会で福祉活動を頑張っているへき地村の住民が、保健師さんに村に来てほしいと言う発表を聞いたとき、へき地で活動がしてみたいと思いました。
しかし、母親の介護があったので町の保健師として働くことに、その思いは、父親の退職をきっかけに蘇り大塔村にやってきました。
大塔診療所の医師や村民の皆さんに助けられながら公衆衛生活動に取り組み、ひとりで頑張るのではなく、支え支え合いながらご近所付き合いのように楽しく仕事をしていました。
ここでの活動で、自立した生活とは?人と人とのつながり、関わりの大切さをそれまで以上に感じ、学ぶことができました。
平成17年9月に五條市に合併してからは、大塔での活動が減ってしまいましたが、いつも共に活動をしてきた皆さんのことを忘れたことはありません。
このプロジェクトとの出会いは?
地域包括支援センターで勤務をしていた平成23年紀伊半島大水害がありました。
支援活動で大塔地区を走り回りながら「このままでは、地域が消滅してしまう?」そんな思いになりました。
そんな時に出会った(当時)奈良県立大学地域創造学部の小山准教授・奈良県長寿社会課の支援を受けながら「大塔げんき会議」を立ち上げ、いま地域に必要なことを話し合い官民関係なく様々な生活支援に取り組んできたことが、このプロジェクトとの出会いにつながったのだと思います。
そして、平成31年4月西吉野・大塔在宅介護支援センターに異動になったことで、地域包括ケアの推進のため今まで以上に関わらせてもらうことになりました。
休日のイベントでは、子ども達を連れてお手伝いをさせて頂くこともあります。
このプロジェクトを通じて、実現したいことは何ですか?
福祉サービスが皆無に近いこの地域において、大塔ライフプロジェクトは、五條市がめざす地域包括ケアの推進に欠かせない取り組みの1つではないかと感じています。
高齢化・人口減少が進む中、地域住民のエンパワーメントを信じ、この地域をサポートする様々な人とつながり、頑張っている全国の町や村の取り組みも参考にしながら、住み慣れた地域でいつまでも暮らし続けることができるためのお手伝いを続けたいとの思いでいます。